寒い冬も快適に!ハグミーの全館床暖房を徹底解説【後編】

性能

前編では、床暖房を選んだ理由と、メンテナンスコストの話をしました。
「一条の床暖房、意外と悪くないかも?」と思っていただけたでしょうか?
後編では、断熱の話、気になる電気代、そして最終的な判断についてお話しします。

断熱と床暖房の関係

ここで少し真面目な話。
一条工務店の断熱性能は業界でもトップクラスです。一条工務店の家は床断熱が基本で、どのグレードでも同じです。

※グランスマート・アイスマートの仕様、ハグミーは断熱材仕様など画像とは異なります。 出典:一条工務店

床断熱vs基礎断熱

断熱方法には「床断熱」と「基礎断熱」の2種類があります。

  • 床断熱:床下に断熱材を敷く方式。足元が冷えやすくなる傾向がある。
  • 基礎断熱:基礎の外側や内側に断熱材を施工する方式。床下も室内空間の一部となる。

一条工務店は床断熱を採用しているため、どうしても足元が冷えやすい。
「足元スースーするじゃん!」
その通り。だから床暖房との相性が良いんですね。理にかなってます。

一条工務店「足元冷えるから床暖房つけてね」
私たち「なるほど、商売上手…いや、理にかなってる!」

ウチがペアガラスを選んだ理由

我が家はペアガラスを選択しました(トリプルガラスはオプション)。

「え、ペアガラス?断熱性能下がるじゃん」
その通り。これによってUA値が少し上がります(数値が大きいほど断熱性能が低い)。
でも、コストを抑えるための選択です。だってトリプルガラス高いんだもん。

ハグミーは断熱材を厚くすることができないので、UA値を下げようとすると窓をトリプルガラスにするくらいしか選択肢がありません。

ハグミーの断熱材:89mm
我が家の断熱材

一方で、断熱材厚さを上げて断熱性能を上げようとするとハグミーより上位のシリーズにする必要があり、400〜500万円のコストアップになってしまいます。

グランスマート、アイスマート:140+50mm 出典:一条工務店

「400万円!?無理ゲーすぎる…」
そうなんです。だから床暖房でカバーするという作戦。

床暖房がUA値の高さをカバーしてくれます。
UA値が少し高くても、全館床暖房で家全体を均一に暖められれば、快適性は十分確保できます。

断熱性能アップに400〜500万円かけるより、床暖房の追加だけで快適性を確保できる。これは理にかなった選択でした。
たぶん。いや、きっと。そう信じてる(笑)。

設置費用について

床暖房の設置費用は平米数によって変わります。
一般的に床暖房の設置費用は200万円程度かかると言われていますが、我が家の場合は57万6千円でした(家の大きさによって変わります)。

200万円と比べたら、めちゃくちゃ安く感じませんか?

エアコンと比べると高く見えますが、50年の寿命と温度差のない快適性を考えると、決して高くないと思うんですよね。

気になる電気代の話

「50年使えるのはわかった。メンテコストも意外と安い。でも電気代が…」
そう思いますよね。私も思いました。

「つけっぱなしとか、電気代ヤバそう…」って。

太陽光+蓄電池の威力

我が家は太陽光発電と蓄電池を採用しています。

正直に言うと、完全に自給自足というわけにはいきません。一条工務店の床暖房はワンシーズンつけっぱなしが基本なので、買電にはなります。

「やっぱり電気買うのか…」

でも、晴れた日は発電した電力で暖房をまかなえますし、何より売電収入があるので、トータルで見るとかなり電気代を抑えられるんです。

「冬って日照時間短いじゃん。太陽光意味ある?」
これ、よく言われます。確かに夏ほど発電しません。

でも、冬でも晴れた日の発電量はバカになりません。特に雪が降らない地域なら。

実際、他の一条オーナーさんたちの電気代を調べてみると、太陽光+蓄電池の組み合わせで冬場の電気代をかなり抑えられているケースが多いようです。

「床暖房つけっぱなしで電気代1万円台」とか見ると、「マジか!」ってなります。

リビングのRayエアコンとの併用はできません

ちなみに重要な情報を一つ。
一条工務店では、リビングのRayエアコンと床暖房の併用はできません。

どちらかを選ぶ形になります。

「両方使えたら最強じゃん!」
そう思いますよね。でもシステム的に無理なんです。残念。

冬は床暖房を使って、夏はエアコンで涼しく過ごす。季節で使い分けるイメージですね。

エアコンだけで暖房する場合は?

「床暖房じゃなくてエアコンだけでもいいんじゃない?」
確かにその選択肢もあります。コスパ的にはそっちが正解。

我が家は3LDKの平屋。リビングには一条工務店標準のエアコンが付いていますが、各部屋にもエアコンを取り付けるなら3台追加で必要。合計では4台。

安いものを導入した場合でも、1台10万円として合計40万円(うち1台は標準)。追加で必要なのは30万円です。

「30万円か…安いな」
そう、安いんです。初期費用だけ見たら圧倒的にエアコンの勝ち。

エアコンだけで全館暖房しようとすると、全部屋にエアコンが必要になり、各部屋に風が出る。温度差も完全にはなくならない。

「リビングは暖かいのに廊下が寒い」
「トイレ行くの億劫」
「お風呂上がりが地獄」

こういうのが続くわけです。

床暖房なら、玄関も廊下もトイレも、家中どこでも同じ温度。
朝起きて「あったかい…」ってなるの、最高じゃないですか?

結局、床暖房はアリ?ナシ?

さあ、いよいよ結論です。

正直に言います。
初期コストとコストパフォーマンスだけで考えればエアコン一択です。
これは覆せない事実。

でも、長期的な視点と快適性、健康面を考えると、話は変わってきます。

50年使える床暖房の価値

数字で比較してみましょう。

床暖房の場合:

  • 設置費用:57万6千円(我が家の場合、平米数による)
  • メンテナンスコスト:50年で約50〜70万円(室外機交換メイン)
  • 合計:約110〜130万円で50年間快適

エアコンの場合:

  • 初期費用:4台で約40万円(うち1台は標準)
  • 15年で買い替え × 3回 = 約120万円
  • 合計:約160万円

「あれ?床暖房の方が安い?」
待ってください。ちょっと待ってください。
これ、冬の暖房だけの話なんです。

夏はどうします?
夏はエアコン必須ですよね。どっちにしろエアコンは必要なんです。

だから正確に言うと:

床暖房を導入する場合:

  • 床暖房:約110〜130万円(50年)
  • エアコン(夏用):約160万円(50年)
  • 合計:約270〜290万円

エアコンだけの場合:

  • エアコン(夏冬兼用):約160万円(50年)

「やっぱりエアコンの方が安いじゃん!」
その通り。コスパで言えばエアコンの勝ちです。

でも、ちょっと待ってください。

床暖房を導入すれば、冬はエアコンを使わないので、エアコンの稼働時間が半分になります。
ということは、エアコンの寿命も延びますよね?

15年おきの買い替えが、もしかしたら20年に延びるかもしれない。
そうなると:

床暖房がある場合のエアコン:

  • 20年で買い替え × 2回 = 約80万円

つまり:

  • 床暖房:約110〜130万円(50年)
  • エアコン(夏のみ):約80万円(50年)
  • 合計:約190〜210万円

「お、だいぶ差が縮まった!」
それでもエアコンだけの方が30〜50万円安いですけどね(笑)。

でも、この差額で得られるのは:

  • エアコンの風と乾燥の問題がない(妻が風邪ひかない!)
  • 家全体の温度差がなくなる(トイレも怖くない!)
  • カビが風に乗って降りてくる心配が少ない(健康的!)
  • 各部屋にエアコンを設置する必要がない(見た目もスッキリ!)

50年間で30〜50万円の差。年間6千円〜1万円。月額500円〜830円。

「月500円で快適になるなら…アリじゃない?」
そう思いませんか?

暖房選びで大切なこと

暖房選びは、数字だけでは測れない「快適さ」や「健康」も大切な判断基準です。

床暖房がおすすめな人:

  • エアコンの風や乾燥が苦手な人(我が家はこれ)
  • 家全体を均一に暖めたい人(温度差のない家が快適!)
  • カビが気になる人(風に乗って降りてくるの嫌だよね)
  • 長期的な快適性を重視する人(50年って長い)
  • ペアガラス等でUA値が気になるけどコストは抑えたい人(ウチです)

逆に、コスパ重視で、エアコンの風も乾燥も気にならないなら、無理に床暖房にする必要はないと思います。

「廊下ちょっと寒いくらい平気」
「エアコンの風?別に気にならないけど」
「カビ?まあ、そんなもんでしょ」
こういう人は、エアコンでOK。その方が安上がりです。

あなたの家族にとって何が最適か、じっくり考えてみてくださいね。

まとめ

「床暖房って高いんじゃない?」その通り、コスパではエアコンに勝てません。
でも一条の床暖房は50年持つ。エアコンの寿命も延びるから、50年で見ると差額は月500円〜830円程度。
この金額で、風と乾燥の悩みから解放され、温度差のない快適な家で50年過ごせる。
それが妻の健康のため、家族の快適のために必要な投資だと、私たちは判断しました。

冬が来るのが楽しみです。布団から出るのも、少しは楽になるかな?
あ、でも寝坊する回数は増えそう。だって布団の中も外も同じ温度なんだもん(笑)。

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