軒を300mmから900mmへ延長!夏の日差しと雨対策を考えた結果
こんにちは、ふにです。
今日は「軒(のき)」の話をします。
軒とは、屋根が外壁より外側へ出っ張っている部分のことです。
「軒? ああ、屋根の端っこね」
くらいに思っていませんか?
私も最初はそうでした。
家づくりを始めた頃は、間取りやキッチン、外壁の色などに目が向いていて、軒の長さなんてほとんど気にしていませんでした。
というより、軒に長い・短いがあることすら、あまり意識していなかったと思います。
屋根から少し出ているもの。
雨の日に、なんとなく頑張っているもの。
そのくらいの認識でした。
ところが、家づくりを進めるうちに、
「軒の長さって、かなり大事なのでは?」
と気づいてしまいました。
雨から外壁を守る。
夏の強い日差しを遮る。
窓周りに雨が当たりにくくなる。
地味な存在ですが、思った以上に働いています。
軒、思っていたより有能でした。
軒があると、こんなメリットがある
最近は、軒のないすっきりしたデザインの家も増えています。
外観がシャープになり、現代的でかっこいいですよね。
一方で、軒には見た目以外にも、暮らしに関わるメリットがあります。
外壁に雨が当たりにくくなる
軒が長いと、外壁や窓に直接雨が当たりにくくなります。
外壁には防水性能がありますが、雨や紫外線にさらされる時間が少ないほうが、汚れや劣化を抑えやすいはずです。
せっかく選んだ外壁。
できれば、雨に毎回バチバチ殴られず、穏やかに過ごしてほしい。
夏の直射日光を遮りやすい
夏は太陽の位置が高くなります。
そのため、南側にある程度の長さの軒があれば、高い角度から入ってくる日差しを遮ることができます。
直射日光が室内へ入ると、床や家具が熱を持ち、室温も上がりやすくなります。
エアコンが頑張って冷やしているのに、窓から太陽が全力で温める。
家の中で、冷房と太陽が戦い始めます。
できれば太陽には、玄関先でお引き取りいただきたいところです。
冬の日差しは取り込みやすい
冬は夏よりも太陽の位置が低くなります。
南側の軒を長くしても、低い角度から入る冬の日差しは室内へ届きやすくなります。
夏の日差しは遮り、冬の日差しは取り込む。
太陽の角度をうまく利用できれば、季節に合わせた快適な室内環境をつくれます。
自然、よくできています。
窓や玄関周りを雨から守れる
軒があれば、雨の日でも窓や玄関周りがぬれにくくなります。
風向きによっては雨が吹き込みますが、軒が短い場合に比べると、かなり違いが出ます。
少しの雨なら窓を開けやすくなることもありますし、玄関で傘を開くときにも助かります。
外観に立体感が出る
軒が長いと、外壁に影ができ、建物に奥行きが生まれます。
すっきりした軒ゼロの家もかっこいいですが、深い軒のある平屋も落ち着いた雰囲気があって好きです。
軒の長さは、性能だけでなく、外観の印象にも関わる部分でした。
ハグミーの標準の軒は約300mm
わが家は、一条工務店の規格住宅「ハグミー」で建てました。
ハグミーの標準的な軒の出は、約300mmです。
30cmです。
まったくないわけではありませんが、日差しや雨をしっかり防ぐには、少し物足りなく感じました。
さらに、わが家の間取りでは、パラペット屋根になっている部分に軒がありませんでした。
そのまま建てると、
- 外壁に雨が直接当たりやすい
- 夏の直射日光が窓から入りやすい
- リビングがまぶしく、暑くなる可能性がある
という未来が見えてきました。
特に気になったのが、南側のリビングです。
現在住んでいたアパートの南側の軒も、およそ300mmでした。
夏になると、朝から窓へ直射日光が入ります。
朝5時。
太陽、出勤。
こちらはまだ寝ています。
カーテンを閉めていても室内が明るくなり、窓周辺も暑くなります。
新居で同じことになるのは避けたいと思いました。
ダメ元で相談したら900mmまで延ばせた
そこで営業さんに、
「軒を、伸ばせるだけ伸ばしたいんですけど……」
と相談してみました。
ハグミーは規格住宅なので、おそらく難しいだろうと思っていました。
間取りの変更には制限がありますし、屋根の形も自由に変えられるわけではありません。
ところが、回答はまさかのOK。
南側の軒を、
300mmから900mm
まで延長できることになりました。
一気に3倍です。
軒、急成長。
900mmを超えると、構造上、支柱などが必要になる可能性があるため、わが家では900mmが延長できる最大の長さでした。
規格住宅でも、軒の延長は対応できる場合があるようです。
聞いてみるものです。
家づくりでは、こちらから聞かないと分からないことが多くあります。
ダメだと思って黙っていたら300mm。
聞いてみたら900mm。
質問ひとつで600mm増えました。


軒を伸ばしたら太陽光パネルも増えた
わが家の屋根には、太陽光パネルを設置しています。
軒を900mmまで延長したことで屋根の面積も広がり、載せられる太陽光パネルの枚数が増えました。
当然、パネルが増えた分だけ費用も上がります。
軒を伸ばす費用だけかと思ったら、屋根の上でも追加費用が発生しました。
家づくり、面積が増えると費用もついてきます。
影のようについてきます。
軒を延ばした部分には、発電しないダミーパネルを載せる方法もありました。
ただ、発電するパネルとダミーパネルの費用差があまり大きくなかったため、わが家では実際に発電するパネルを載せることにしました。
同じような費用を払うのであれば、屋根にも働いてもらいます。
軒は日差しを遮る。
パネルは発電する。
わが家の屋根、なかなか忙しいです。
「日当たり君」で日射をシミュレーション
軒を900mmにすると、本当に夏の日差しを防げるのか。
感覚だけで決めるのも不安だったため、「日当たり君」という無料アプリを使ってシミュレーションしてみました。
建物や窓、軒の長さ、方角などを設定すると、季節や時間帯によって日差しがどのように入るか確認できます。
まず、軒が300mmの場合。
夏場は、南側の窓から直射日光がかなり室内へ入る結果になりました。
現在のアパートで経験している、
「朝からまぶしい」
「窓周辺が暑い」
「太陽が近い」
という状況が再現されていました。
一方、軒を900mmにすると、夏場の高い位置から差し込む直射日光を、かなり遮れる結果になりました。
伸ばしたのは南側の軒です。
これなら、夏のまぶしさや室温上昇を抑えられるのではないか。
シミュレーションを見て、
「600mmの差、大きいな」
と感じました。
たった60cm。
でも、窓に入る日差しはかなり変わります。
軒、長さで仕事量が違います。
隣に2階建てが建った場合も確認
わが家の隣の土地には、当時まだ家が建っていませんでした。
そこで、
「将来、隣に2階建ての家が建ったらどうなるか」
という条件でもシミュレーションしました。
隣家の位置や高さによっては、太陽光パネルに影がかかる可能性があります。
シミュレーションでは、季節や時間帯によって一部に影がかかることはありました。
ただし、影響が出るのは年間を通して一部の時期と時間帯が中心で、パネル全体が長期間影になるわけではありませんでした。
そのため、わが家では十分な日照が確保できると判断しました。
実際の日当たりは、隣家の形や配置によって変わります。
それでも、建つ前にある程度想定できたことで安心感はありました。
まだ存在しない隣家まで建てる。
アプリの中では、家づくりの自由度が高いです。
西側の日差しはタープで対応
西側の窓にも、午後になると日差しが入ります。
ただ、西側の窓は南側ほど大きくありません。
また、西日は太陽の位置が低いため、軒を長くしても横から差し込みやすいです。
そこで、西側は軒を延ばすのではなく、必要に応じてタープやシェードで対応する予定にしました。
南側は軒。
西側はタープ。
日差しにも、それぞれ担当を決めました。
建築中の現場で、軒の効果を実感
建築中、雨の日に現場を見に行ったことがあります。
すると、軒の短い西側の外壁には、雨粒がかなり当たっていました。
一方、軒を900mmまで延長した南側は、壁や窓への雨の当たり方が明らかに少なくなっていました。
実際に見ると、違いがよく分かります。
軒の先には雨樋も付くため、屋根全体として見ると、壁から1m以上張り出しているように感じました。
軒の下は、雨の日でも比較的ぬれていません。
図面やシミュレーションではなく、現場でその様子を見て、
「軒を延ばして正解だった」
と思いました。
外壁の劣化がどれだけ変わるかは、長く暮らしてみないと分かりません。
ただ、雨や直射日光にさらされる量を減らせることは、外壁や窓周りにとって悪いことではないはずです。
少なくとも、雨粒が外壁へ直撃している様子を見ると、軒の仕事ぶりは実感できました。
まとめ:軒を侮るなかれ
家づくりを始めた頃、軒は「屋根の出っ張り」くらいにしか考えていませんでした。
しかし、調べてみると、
- 外壁や窓を雨から守る
- 夏の直射日光を遮る
- 室内の温度上昇を抑える
- 冬の日差しを取り込む
- 外観に奥行きを出す
など、さまざまな役割があります。
わが家では、南側の軒を標準の約300mmから900mmまで延長しました。
軒を延ばしたことで太陽光パネルの枚数と費用も増えましたが、夏の日射対策や外壁の保護、発電量を考えれば、採用する価値はあったと思っています。
軒は、キッチンや床材のように毎日目立つ設備ではありません。
完成後も、
「今日も軒が素晴らしい」
と眺めることは、あまりないと思います。
でも、雨の日も、夏の暑い日も、黙って働いてくれます。
派手さはない。
でも、いないと困る。
軒、完全に縁の下の力持ちです。
これから家を建てる方は、間取りや設備だけでなく、軒の長さにも注目してみてください。
思っている以上に、暮らしやすさへ影響する部分かもしれません。
わが家がハグミーで採用した、その他のオプションについてはこちらの記事で紹介しています。

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