家は簡単に戻せない。だから説明の間違いが重かった。
家づくりって、人生の中でもかなり大きな買い物です。
スーパーで間違えて牛乳を買った、くらいならまだいいんです。
いや、牛乳でも地味に困るけど。
でも家は、
「じゃあ返品で」
「やっぱり別の仕様で」
「窓だけサクッと交換で」
とはいきません。
だからこそ、住宅会社からの説明って、本当に重いんです。
一条工務店を選んだ理由は「性能」だった
私が一条工務店を選ぶうえで、大きな理由になったのは「性能」でした。
断熱、気密、窓、太陽光、全館床暖房。
カタログを見ていると、
「なんかもう家というより、設備の集合体では?」
と思うくらい、性能を前面に出している会社です。
私自身も、そこに期待して一条工務店を選びました。
だからこそ、窓の性能についても、正確な説明を受けられるものだと思っていました。
建築前の説明:「ペアガラスとトリプルガラスで遮音性能に差はありません」
建築前に、窓の遮音性能について確認したときの説明は、
「ペアガラスとトリプルガラスで、遮音性能に差はありません」
というものでした。
道路や線路が近い立地だったため、音については気になっており、その点も含めて確認していました。
なので、この説明を聞いて、
「あ、じゃあペアガラスでも大丈夫なんだな」
「遮音目的でトリプルガラスにしても、そこまで大きな違いはないんだな」
と受け取りました。
そして、その説明を前提に家づくりを進めました。
家が建ったあと、音が気になった
家が建ち、実際に過ごしてみると、外からの音が気になるようになりました。
車の通過音。
電車の音。
外から入ってくる低い音。
もちろん、道路や線路が近い以上、音がゼロになるとは思っていませんでした。
ただ、建築前に聞いていた説明を前提にしていたため、
「本当にこの仕様で合っていたのだろうか」
「展示場ではもっと静かに感じたけど、何が違うのだろうか」
という疑問が出てきました。
そこで、再度展示場に行きました。
展示場はやっぱり静かだった。でも、そこから余計に分からなくなった
家が建ったあと、外からの音が気になるようになり、あらためて展示場へ行きました。
目的は「展示場の静かさをもう一度確認すること」と、「ペアガラスの遮音性能について、あらためて説明を聞くこと」です。
実際に行ってみると、展示場はやっぱり静かでした。
思わず「いや、静かなんかい」と心の中でツッコんだほどです。
そうなると当然、
「展示場は静かなのに、実際の家ではなぜ音が気になる?」
「同じ一条工務店の家なのに、何が違う?」
「やっぱり窓の仕様のせいでは?」
という疑問が湧いてきます。
そこで、ペアガラスの仕様について詳しく確認することにしました。
■ 根拠になっていた「古いパンフレット」
会社側からの説明は、パンフレットを見ながら行われました。
以前の説明と同様、「ペアガラスでも、トリプルガラスと同等の遮音性能がある」という前提で話が進みます。
そのパンフレットには、ペアガラスは「異厚ガラス(厚みの違うガラスの組み合わせ)」だと説明されていました。
異厚ガラスは特定の音域で遮音上有利になるため、当時の私は「なるほど、ペアガラスでも遮音面で工夫されているんだな」と受け止めていました。
ところがその後、実際にわが家に使われているガラスを確認して驚きました。
異厚ガラスではなく、「同じ厚みのガラス」を組み合わせたペアガラスだったのです。
どうやら、以前は異厚ガラスだったものが、現在は同じ厚みのペアガラスに仕様変更されていたようです。
しかし、その変更がパンフレットには反映されていませんでした。
■ 私が一番重く受け止めている問題点
ここで私が一番引っかかったのは、「では、その遮音性能の説明は、何を根拠にしていたのか?」という点です。
もしパンフレットの「異厚ガラス」を根拠にしていたのなら、実際のわが家の仕様とは違います。
もし「同じ厚みのペアガラスでもトリプル同等だ」と言うのなら、その根拠を正確に説明してほしかったです。
この前提がはっきりしないままでは、施主側は正しく判断できません。
■ 単なる「言い間違い」では済まされない理由
その後、仕様の確認のために本社の開発部門やフィリピンの工場にまで問い合わせが行われたと説明を受け、正直かなり驚きました。
施主に説明するための資料が古いままだったこと。 現場でそのズレに気づけていなかったこと。 現行仕様と遮音性能の説明が、その場ですぐに整理できなかったこと。
そして何より、会社側から「仕様書に書いてあります。その通りに作っています」と告げられたこと。
たしかに、わが家は最終的な仕様書の記載通りに作られているのでしょう。図面と違うものが取り付けられたわけではないのだから、施工上の「ミス」ではない。 会社側に言わせれば、「仕様書には『同じ厚みのペアガラス』と記載されており、施主もそれにサインをしている」という事実がすべてなのかもしれません。
だからといって、私は今回の件を単なる「営業担当さんの言い間違い」として片付けることはできませんでした。
私が問題にしているのは、わが家が仕様書通りに作られていたかどうか、ではないのです。 「その仕様に合意する前に受けた説明の前提が、実際の仕様とズレていたこと」。
正しい判断材料を与えられないまま仕様を決定させられていたという事実が、今回の件でどうしても見過ごせない、一番重いところだと思っています。
たとえるなら、メニューに「普通のラーメン」と書いてあるものを見ていたとしても、店員さんから、
「これはチャーシュー麺と同じくらいチャーシュー入ってますよ」
と説明されて注文したら、実際には普通のラーメンだった、みたいな話です。
いや、ラーメンならまだいいです。
でも家です。
一回建てたら、簡単には戻せません。
ここを「仕様書通りです」で終わらせられると、施主側としてはかなり苦しいです。
失ったのは「正しく判断する機会」だった
今回の件で、私が一番問題だと思っているのはここです。
単に、
「思っていたより音が入った」
という話ではありません。
正しい情報があれば、避けられたかもしれない不利益があった
という話です。
こちらが知りたかったのは、
「この仕様で、音は大丈夫なのか」
「トリプルガラスにした場合と、どれくらい違うのか」
「この立地で生活するうえで、窓の遮音性能は十分なのか」
ということでした。
そして、それを判断するために説明を求めました。
その答えが間違っていた。
家が建つ前であれば、仕様変更や追加対策、場合によっては計画そのものを見直す余地がありました。
でも実際には、正しい情報をもとに立ち止まる機会がないまま、家づくりは進んでいきました。
最初からトリプルガラスを選んでいたかもしれない。
最初から内窓を検討していたかもしれない。
別の間取りプランや、別の商品を選ぶことも考えていたかもしれない。
今となっては、全部「かもしれない」です。
でも、家づくりにおいて、その「かもしれない」を検討する機会こそが大事だったと思っています。
その機会を、間違った説明によって失ってしまった。
だからこれは、単なる窓の仕様の話ではありません。
生活の土台を選ぶための判断材料が、間違っていたという話です。
内窓で音は改善した。でも、心と体はすぐには戻らなかった
その後、わが家では内窓を設置しました。
その結果、外から入ってくる車の通過音や電車の音は、ある程度改善しました。
これは事実です。
内窓の効果はありました。
ただ、それで全部が解決したわけではありませんでした。
一度、外の音に対して強いストレスを感じる状態になってしまうと、音が小さくなっても、体が過敏に反応してしまいます。
「また音が来る」
「またしんどくなる」
「この家にいるのがつらい」
そういう拒否反応のようなものが、すでに形成されてしまっていました。
音の大きさだけで考えれば、改善している。
でも、体の反応はそれだけでは割り切れない。
ここが、今回の件で本当に苦しかったところです。
最初から正しい説明があり、最初から対策を検討できていれば、違った結果になっていたかもしれない。
その思いは、今でも残っています。
性能を売る会社だからこそ、説明の精度は大事だと思う
一条工務店は、性能を大きな強みにしている会社です。
だからこそ、窓の性能についても正確な説明を受けられると思っていました。
もちろん、断熱や気密と、遮音はまた別の分野なのかもしれません。
ただ、施主からすれば、どれも「家の性能」です。
性能を売りにする会社だからこそ、遮音についても曖昧な説明ではなく、正確な情報を出してほしかった。
そう思っています。
誤解のないように言うと、一条工務店の家に良い部分がないと言いたいわけではありません。
断熱性や気密性など、優れているところもあると思います。
設備面でも、魅力を感じる人は多いと思います。
私自身も、性能に期待して選びました。
だからこそ、余計につらかったです。
性能を信じて選んだのに、その性能に関する説明が間違っていた。
これは、
「まあ、ちょっと説明が違いましたね」
で流せる話ではありませんでした。
まとめ:仕様書通りでも、説明が間違っていれば正しく選べない
今回の件で強く感じたのは、
「仕様書通りに作ったかどうか」と、「施主が正しく判断できる説明を受けていたかどうか」は別問題
だということです。
たしかに家は、仕様書通りに作られていたのかもしれません。
でも、その仕様を選ぶ前の説明が間違っていれば、施主は正しく判断できません。
最初から正しい説明があり、最初から対策を検討できていれば、違った結果になっていたかもしれない。
その思いは、今でも残っています。
性能を売りにする会社だからこそ、仕様書の文字だけではなく、
その仕様が暮らしにどう影響するのかを、正しく説明してほしかった。
皆さんは、住宅会社の性能説明、どこまで信じていますか?
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