ローン完済を目指して一般媒介で売り出したけど、内見はゼロでした

住宅ローン・お金

こんにちは、ふにです。

前回は、新築からわずか2か月のわが家に出された、買取査定について書きました。

最初の査定額は、約2,200万円。

その次に提示された金額は、約2,160万円。

一方、住宅ローンの残債は約3,800万円です。

電卓、正常。

現実、異常。

買取で売却した場合、単純計算でも1,600万円以上足りません。

もちろん、すでに支払っていた頭金などもありますが、それでも家を売るために、とんでもない金額を用意しなければならない状況でした。

そこで、次に考えたのが一般媒介での売却です。

不動産会社に直接買い取ってもらうより、一般の購入希望者へ売ったほうが高く売れる可能性があります。

「一般媒介なら、もう少し何とかなるかもしれない」

そう思っていました。

というより、そう思わないと前に進めませんでした。

今回は、わが家を一般媒介で売り出したときの話です。

一般媒介なら、もう少し高く売れると思っていた

買取査定は、想像していた以上に厳しい結果でした。

築2か月。

一条工務店。

太陽光発電、蓄電池、全館床暖房付き。

設備だけを見れば、中古住宅というより、ほぼ新築です。

だから、一般の購入希望者を探せば、買取価格よりは高く売れるのではないか。

そう考えていました。

不動産会社の買取価格には、再販売するときの利益や経費も含まれています。

そのため、一般媒介で直接買主を探せば、その分だけ高い価格で売れる可能性があります。

可能性。

家を売り始めてから、この言葉を何度も信じることになります。

ローン残債は約3,800万円。

少しでも高く売り、持ち出す金額を減らしたい。

ぜいたくを言っているわけではありません。

家を売って利益を出したいわけでもありません。

ただ、失う金額を少しでも小さくしたかった。

それだけです。

売り出し価格は「夢価格」ではなかった

中古住宅の売却で高い価格をつけると、

「売主が強気すぎる」
「その金額では売れない」
「夢を見すぎている」

と思われることもあります。

しかし、わが家の売り出し価格は、単なる希望価格ではありませんでした。

住宅ローンの完済。

不動産会社へ支払う仲介手数料。

抵当権の抹消や登記にかかる費用。

司法書士への報酬。

そのほか、売却に必要な諸費用。

それらをすべて計算して、なんとか成立する金額を出していました。

売主の欲ではありません。

撤退ラインです。

夢というより、命綱です。

「この金額で売れたらラッキー」

ではなく、

「この金額を下回ると、家を手放したうえに、手元のお金もどんどん消えていく」

という価格でした。

家を売れば、お金が入ってくる。

普通はそう思います。

しかし、住宅ローンがたくさん残っている場合は、売却代金だけではローンを返しきれません。

不足分は、売主が現金で用意する必要があります。

つまり、家を売っているのに、お金が減る。

意味が分かりません。

でも、意味が分からないまま、きちんとお金は減ります。

現実だけは、仕事が丁寧です。

できる工夫はした

少しでも多くの人に興味を持ってもらえるように、売り出し時の紹介文もかなり考えました。

わが家には、アピールできるポイントがいくつもありました。

築浅。

一条工務店のハグミー。

大容量の太陽光発電。

蓄電池。

全館床暖房。

平屋。

20畳のLDK。

設備や間取りの魅力は、できるだけ分かりやすく伝えました。

特に力を入れたのが、太陽光発電による売電収入や電気代の削減効果です。

購入価格だけを見ると高く感じても、太陽光発電による売電や、毎月の電気代削減まで考えれば、実質的な負担はもっと少なくなる。

そう説明できないかと考えました。

試算上は、長期的な売電収入や電気代の削減額を踏まえると、約800万円ほど低い価格の住宅として考えられるのではないか。

そんなイメージを紹介文にも盛り込みました。

もちろん、販売価格を本当に800万円値引きしたわけではありません。

そんなことをしたら、こちらが先に消えます。

ただ、購入時の価格だけでなく、住み始めてからの光熱費も含めて見てもらえれば、印象が変わるのではないか。

そう思っていました。

思っていました。

過去形です。

問い合わせは2〜3件。でも内見はゼロ

売り出したあとの結果は、問い合わせが2〜3件。

内見はゼロでした。

ゼロです。

家の中を見に来た人は、誰もいませんでした。

騒音で悩んでいた家なのに、売却市場では驚くほど静かでした。

ここは静かじゃなくていいんですけどね。

生活していると車の音は聞こえるのに、問い合わせの音は鳴らない。

なんで、そこだけ高性能なんですか。

築2か月です。

設備も新しいです。

見てもらえれば、家の良さが伝わるかもしれない。

そう思っていました。

でも、その「見てもらう」ところまで進みませんでした。

住宅の売却では、内見に来てもらってからが本番だと思っていました。

わが家の場合、本番会場まで誰も来ませんでした。

「価格を下げればいい」では済まなかった

反応がないなら、売り出し価格を下げればいい。

そう考える方もいると思います。

実際、不動産会社からも、価格を下げれば問い合わせが増える可能性があると言われました。

しかし、わが家の場合は簡単ではありません。

販売価格を100万円下げれば、基本的には持ち出すお金が100万円増えます。

200万円下げれば、200万円。

ものすごく当たり前の計算ですが、当たり前に重いです。

住宅価格の話をしていると、100万円が小さく見えてくる瞬間があります。

「100万円くらい下げたら、反応が増えるかもしれません」

くらいの軽さで会話に登場します。

でも100万円は、100万円です。

車も買えます。

何か月も働かないと貯まりません。

家の価格に紛れていますが、単体で見ると立派な大金です。

売り出し価格を下げると、買取価格まで下がる

さらに難しかったのが、一般媒介で売れなかった場合の出口です。

わが家は、最終的に一般の購入者が見つからなかった場合、不動産会社による買取も考えていました。

一般媒介で高く売れる可能性を残しつつ、どうしても売れなければ買取へ切り替える。

これが逃げ道になると思っていました。

しかし、一般媒介の売り出し価格を下げすぎると、買取価格にも影響します。

たとえば、一般媒介でかなり価格を下げたのに、それでも売れなかった場合。

不動産会社から見れば、

「この価格でも一般の買主が見つからなかった」

という実績が残ります。

すると、

「再販売しても、その価格では売れない可能性が高い」

と判断され、買取価格もさらに下がります。

つまり、一般媒介の価格を下げれば、持ち出しが増えるだけではありません。

最後の逃げ道だと思っていた買取価格まで、一緒に下がる可能性があります。

高く売りたい。

でも早く終わらせたい。

問い合わせは欲しい。

でも安く出しすぎると、出口まで下がる。

完全に身動きが取れません。

逃げ道だと思っていた買取にも、条件がありました。

制約と誓約です。

そして、こちらが欲しかったのは成約です。

言いたかっただけです。

でも、本当に欲しかったです。

成約。

地方では中古住宅に出せる金額に限界がある

わが家が建っていた地域では、新築の建売住宅が3,000万円以下で販売されていることもあります。

土地を購入し、ローコスト住宅を建てても、3,000万円台で新築が手に入る場合があります。

そんな地域で、中古住宅を3,000万円後半で売るのは簡単ではありません。

築2か月で、ほぼ新築。

太陽光発電や蓄電池、床暖房も付いている。

そう説明しても、購入する側から見れば「中古住宅」です。

同じような価格を出せば、自分たちの好きな土地に、好きな間取りで新築を建てられる可能性があります。

設備の価値。

築浅という価値。

太陽光発電による将来のメリット。

こちらには、価格が高くなる理由がありました。

しかし、買う側がその価値を同じように評価してくれるとは限りません。

家の価値は、かけた費用では決まりません。

買いたい人が、いくらなら買うかで決まります。

厳しい。

とても厳しい。

まとめ:一般媒介でも簡単には売れなかった

一般媒介で売れば、不動産会社の買取より高く売れる可能性があります。

しかし、高く売れる可能性があることと、実際に売れることは別でした。

わが家は、住宅ローンの完済や仲介手数料などを考え、なんとか成立する価格で売り出しました。

紹介文にも工夫しました。

一条工務店の性能。

太陽光発電。

蓄電池。

全館床暖房。

築2か月という新しさ。

伝えられることは、できるだけ伝えました。

それでも、問い合わせは2〜3件。

内見はゼロ。

価格を下げれば、反応は増えたかもしれません。

しかし、下げた分だけ持ち出しは増えます。

さらに、一般媒介で売れなければ、最終的な買取価格まで下がる可能性があります。

家を売るというのは、価格を決めて、掲載して、待てば終わるものではありませんでした。

時間。

現金。

精神力。

全部が少しずつ削られていきます。

「新築住宅は、合わなければ売ればいい」

家を建てる前は、私もどこかでそう考えていました。

でも、実際はそんなに簡単ではありません。

売りたい金額と、売れる金額。

ローンの残債と、家の市場価値。

その差額は、全部自分たちで埋めなければなりません。

これが、一般媒介でわが家を売り出して分かった現実でした。

そして、内見ゼロのまま時間だけが過ぎ、わが家は次の決断を迫られることになります。

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