こんにちは、ふにです。
新築2か月の家を、売りに出すことになりました。
築2か月です。
住宅ローンでいえば、35年のうちの最初の2か月。
長編漫画でいえば、まだ1巻です。
主要人物の紹介が終わったかどうかくらい。
なのに、売ります。
展開が早い。
打ち切り漫画でも、もう少し様子を見るかもしれません。
こちらとしては、正直こう思っていました。
築浅だし。
一条工務店だし。
太陽光発電もあるし。
蓄電池もあるし。
全館床暖房もあるし。
さすがに、そこそこ評価されるのではないか。
甘かったです。
この記事では、新築2か月のわが家を、不動産会社に買取査定してもらったときの話を書きます。
一般媒介で売り出した話や、買取という出口を残しながら価格調整に悩んだ話については、次回以降に分けて書く予定です。
買取でも、ある程度の金額にはなると思っていた
家を売るにあたって、不動産会社による買取も選択肢に入れていました。
できれば、一般媒介で少しでも高く売りたい。
それは当然です。
ただ、わが家の場合は、売れるまで何年でも待てるという状況ではありませんでした。
すでに、その家で暮らし続けることが難しくなっており、別のアパートへ移る必要がありました。
家が売れるまでは、住宅ローンを払い続ける。
さらに、アパートの家賃も払う。
毎月の住居費は、住宅ローンと家賃を合わせて約18万円。
家は一軒しか使っていないのに、住居費は二軒分です。
身体は一つ。
支払いは二つ。
分身できるのは請求だけでした。
一般媒介で高く売れるのを待ちたい気持ちはありました。
しかし、いつ売れるか分からない状態で、二重の住居費を払い続けるのはかなり厳しい。
そのため、最終的な出口として、不動産会社の買取も視野に入れていました。
買取なら、一般の買主を探すより価格は安くなります。
一方で、条件がまとまれば比較的早く売却できるため、住宅ローンと家賃の二重払いを早めに終わらせられる可能性があります。
価格を取るか。
時間を取るか。
どちらを選んでも、何かを失います。
家の売却、序盤から難易度が高いです。
築2か月なら、さすがに大きくは下がらないのでは?
一般的に、不動産会社による買取価格は、仲介で売る場合より低くなるといわれています。
再販売に必要な費用や、不動産会社の利益が差し引かれるためです。
購入価格の7割程度になることもあると聞いていましたが、もちろん地域や物件、需要によって大きく変わります。
それでも、わが家は築2か月です。
設備はほぼ新品。
太陽光発電、蓄電池、全館床暖房もあります。
「さすがに、そこまで大きくは下がらないのでは?」
という期待がありました。
むしろ、少し住んだだけです。
感覚としては中古住宅というより、ほぼ新築。
新古住宅。
ほぼ未使用。
展示品に近い。
そんな気持ちでした。
売主の気持ちだけは。
最初の買取査定は約2,200万円
そんな中、不動産会社に買取査定をお願いしました。
最初に提示された査定額は、約2,200万円。
その次に提示された金額は、約2,160万円。
下がりました。
せめて横ばいでいてほしかったです。
一方で、住宅ローンの残債は約3,800万円。
差額は、約1,600万円です。
電卓を見ました。
閉じました。
もう一度開きました。
やっぱり同じでした。
電卓、正常。
現実、異常。
俺のローン残債か?
欲しけりゃくれてやる。
いや、本当に誰か引き取ってください。
大航海時代ではありません。
大後悔時代です。
査定額が2,200万円ということは、家を売って終わりではありません。
住宅ローンを完済するには、不足する金額をこちらで用意する必要があります。
家を手放す。
そして、現金もなくなる。
なかなか大胆なシステムです。
築2か月でも、市場では中古住宅
こちらとしては、
「築2か月なんですけど」
「一条工務店なんですけど」
「太陽光も蓄電池もあるんですけど」
という気持ちがありました。
しかし、一度人が住んだ家は、市場では中古住宅です。
こちらが「ほぼ新築」と何度唱えても、登記上も販売上も中古です。
市場は冷静でした。
「でも、中古ですよね」
強い。
中古判定、強い。
こちらのカード、思ったより刺さりません。
もちろん、築年数が浅いことや設備が新しいことは、プラス材料にはなります。
ただし、建てるときにかけた金額が、そのまま査定額に反映されるわけではありません。
太陽光発電にお金をかけた。
蓄電池を付けた。
床暖房も採用した。
基礎工事にも約200万円かかった。
売主としては、全部評価してほしい。
しかし、買う側がその設備に同じ金額の価値を感じるとは限りません。
家の価値は、かけた費用の合計では決まりませんでした。
つらい。
30年不動産を見てきた営業さんの言葉
査定額を見たときは、かなりショックでした。
最初は、
「この不動産会社の査定が厳しすぎるのでは?」
とも思いました。
しかし、複数の不動産会社へ相談する中で、少しずつ分かってきました。
これは、特定の不動産会社だけの話ではない。
この地域の中古住宅市場そのものが厳しいのかもしれない。
そんなとき、長年この地域で不動産売買を見てきた営業さんから、かなり現実的な話をされました。
「この地域では、そんなものです」
「30年やっていますが、3,000万円後半ではまず売れません」
「3,000万円以下で、新築の建売も出ていますから」
かなり強い言葉でした。
ど真ん中のストレートです。
しかも、かなり速い。
こちらはまだ構えてもいませんでした。
でも、言われてみれば現実的です。
地方都市では、3,000万円以下で新築の建売住宅が販売されていることがあります。
土地を購入して、ローコスト住宅を建てても、3,000万円台で新築を建てられる場合があります。
その地域で、3,000万円後半の中古住宅を買う人は、かなり限られます。
売主としては、
「築2か月なので、ほぼ新築です」
と言いたくなります。
しかし買う側からすれば、
「その金額なら、自分たちで新築を建てます」
となる可能性があります。
間取りも、外壁も、設備も、自分たちで選べる。
誰かが選んだ築浅住宅より、同じ価格帯の新築を選びたい。
そう考える人が多いのも、当然なのかもしれません。
分かります。
分かるけど、今は分かりたくありません。
売主が感じる価値と、市場価値は違った
わが家には、建築にかかった金額があります。
太陽光発電や蓄電池、床暖房など、採用した設備があります。
住んだ期間も、たった2か月です。
だから、売主としては、
「かなり価値が残っているはず」
と思っていました。
しかし、不動産市場が見るのは、
「いくらかけて建てたか」
ではなく、
「その地域で、その家を、その価格で買う人がいるか」
でした。
当たり前の話かもしれません。
でも、自分の家になると、かなり刺さります。
建築費が4,000万円近かったからといって、4,000万円近くで売れるわけではありません。
完成直後でも。
ほとんど住んでいなくても。
設備が充実していても。
需要がなければ、価格は下がります。
家の値段は、思い出や苦労を評価してくれません。
こちらが打ち合わせに使った時間も。
オプション表を見ながら悩んだ夜も。
住宅ローンの重さも。
査定書には反映されませんでした。
まとめ:築浅でも、市場は冷静だった
今回、買取査定を取ってみて分かったのは、売主の期待と市場の評価は大きく違うということでした。
わが家の買取査定額は、
- 最初の査定:約2,200万円
- 次の査定:約2,160万円
でした。
住宅ローン残債は、約3,800万円。
築2か月だから高く評価される。
一条工務店だから価値が残る。
太陽光や蓄電池があるから、購入価格に近い査定になる。
そんな期待はありました。
しかし、中古住宅の価格は、建てた金額や住んだ期間だけでは決まりません。
その地域で、実際に買える人がいるか。
同じ価格帯に、どんな新築住宅があるか。
その家の間取りや設備を、買主がどこまで評価するか。
そうした市場の事情によって決まります。
できれば、家を建てる前に知りたかったです。
本当に。
家は、完成した瞬間から、建築費とは別の物差しで評価されます。
わが家の場合、その物差しで測った結果が約2,200万円でした。
ローン残債は3,800万円。
差額は約1,600万円。
電卓は、最後まで正常でした。
次回予告
次回は、一般媒介で売り出したときの話を書きます。
ローンの完済。
仲介手数料。
登記や司法書士などの諸費用。
それらを考えて、なんとか成立する価格を設定しました。
しかし、問い合わせはわずか。
内見はゼロでした。
次回、
「ローン完済を目指して一般媒介で売り出したけど、内見はゼロでした」
売却活動のしんどさは、査定額だけではありませんでした。
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